写真で見る海軍糧食史(光人社)

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「腹が減ってはいくさはできぬ」
とは、よく申しますが、本作は、帝国海軍の「食」の歴史を著した労作です。
ただ、よくある海軍メニューのレシピ本、といったものではなく、「その時々において、海軍はどういう食糧を将兵に供給していたのか?」という、いわば主計科の仕事、といった観点から書かれているので、一般的には読んであまり面白いものではないかもしれません。もちろん、ゲームやプラモの資料にもなり得ません(笑)

ただ、中には面白いネタがあったりします。

(その1)缶詰や冷蔵技術が未熟な頃、輸送船に生きた牛を「生牛」と呼称して積んでいた。

(その2)戦艦「八島」触雷時、応急要員の非常食として乾パン、砂糖、水が支給された(触雷~総員退艦まで7時間弱)。

(その3)日本海海戦時の戦艦「三笠」、当日の朝・昼食は通常提供、引き続き夕食として戦闘食(握飯)調理、合戦開始(午後2時)までに各部署に支給、昼戦終了後、翌日朝・昼食分の握飯を調理(通常は乾パンだが、士気高揚を企図)し、未明に配食完了。

(その4)同海戦の駆逐艦「白雲」では「天気晴朗なれども波高し」の状況下、調理中の火災・火傷を心配して乾パン、コンビーフ、砂糖、水を支給。
一方、駆逐艦「霰」では梅干入り握飯を苦労して調理・配食した。ちなみに本艦は夜戦で巡洋艦「スヴェトラーナ」に魚雷を命中させている。

残念ながら第2次大戦時の記述はあまり無いのですが、航空弁当としてのパン食(サンドイッチなど)は不人気だったそうです。日本人の弁当はやはり握飯なんですね。

ゲームやプラモの資料には向かない、と書きましたが、艦載艇の解説は、今まで読んだ中で本書が最も詳しく書いてありました。
また、将兵棒給の一覧表などは多く添えられているので、プレイヤーが主計科員、といったゲームの製作には向いているかも(笑)

購入はお勧めしませんが、パラッと立ち読みするには悪くないかも、です。
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by RZ350RR5678 | 2008-02-27 01:53 | 艦船ちゃん


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